ロシア公演ツアー報告⑧ : サンクト・ペテルブルグ音楽院 音楽祭「国際音楽院週間」

 

これまでに上記のプロジェクトに参加した若手邦楽アーティストたちが2グループを構成し、2016年10月末から11月初旬にかけて、ロシア公演ツアーを実施してきました。このツアーでは、両グループが個々にモスクワとサンクト・ペテルブルグをまわり、自主企画公演をふくむ合計12のイベントに出演しました。
(過去の「アントレプレヌール支援:邦楽科におけるグローバル・キャリア展開」の実施報告についてはこちらをご覧ください:2015年度2014年度

このページではサンクト・ペテルブルグ音楽院主催の第16回「国際音楽院週間」音楽祭に出演した田井藍古さん、杵屋五章さん、野口賀功さんの長唄グループの活動の模様を紹介します。
サンクト・ペテルブルグ音楽院では2001年より毎年、音楽祭「国際音楽院週間」を開催しています。この音楽祭では音楽教育と演奏領域の音楽系大学関係者が一堂に会し、音楽院をふくめ市内12会場で多くの演奏会が開催されるほか、教育法のシンポジウム、国内外の高名な教授陣によるデモンストレーション、マスタークラスなどが行われています。(2016年のパンフレット・データはこちらをご覧ください)

❖❖「国際音楽院週間」:SPb音楽院民俗音楽専攻学生との交流会「Meet-The-Artist Event / Творческая встреча」概要
今回、長唄グループの訪露ツアーはまずこの音楽祭のなかで開催された「Meet-The-Artist Event」への参加から始まりました。SPb音楽院民俗音楽専攻の学生・先生方と、音楽祭のマラソン・コンサート・シリーズ「Viva Ensemble」への出演者たちが集い、演奏交流を交えながら意見交換が行われました。
日時:10月25日(火)15:30~17:00
場所:音楽院内342号室
主催:サンクト・ペテルブルグ音楽院
出演:田井藍古さん
   杵屋五章さん
   野口賀功さん

❖プログラム
1.《鞍馬山》(河竹黙阿弥 作詞 二世杵屋勝三郎 作曲)
三味線:田井藍古
三味線:杵屋五章
唄  :野口賀功

❖観客の様子・反応
演奏を披露したあと、質疑応答の時間が設けられ、先生方からそれは熱心にたくさんの質問を頂きました。今回参加した4つのイベントのうち、もっとも冷静な目で観察されていたように思います。

❖❖「国際音楽院週間」マラソン・コンサートへの出演概要
長唄グループはこの音楽祭で、演奏会シリーズ〈Viva Ensemble〉にも出演しました。27日の演奏会では日本をはじめ、イギリス、オーストリア、アメリカの音楽系大学のアンサンブルが集い、由緒あるフィラルモニヤのグリンカ・ホールにて開催されました。
日時:10月27日(木)19:00開演
場所:フィラルモニヤ グリンカ・ホール

❖プログラム
《勧進帳》(三代目並木五瓶 作詞 四代目杵屋六三郎 作曲)
三味線:田井藍古
三味線:杵屋五章(上調子)
唄  :野口賀功

❖観客の様子・反応
あまりにも会場が豪華で、観客との距離も遠く、とても客席の一人一人の細かい反応を観察する余裕は持てなかったのですが、演奏後に客席や広間で多くの方々にお声がけいただきました。

 

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