ロシア公演ツアー報告③ : 「日本の心」演奏会「和楽器で奏でる日本の四季」

 

これまでに上記のプロジェクトに参加した若手邦楽アーティストたちが2グループを構成し、2016年10月末から11月初旬にかけて、ロシア公演ツアーを実施してきました。このツアーでは、両グループが個々にモスクワとサンクト・ペテルブルグをまわり、自主企画公演をふくむ合計12のイベントに出演しました。
(過去の「アントレプレヌール支援:邦楽科におけるグローバル・キャリア展開」の実施報告についてはこちらをご覧ください:2015年度2014年度

このページではモスクワ音楽院、世界音楽文化センター主催の「日本の心」に出演した福田恭子さん、江原優美香さん、井本蝶山さん、正田温子さんの演奏会の様子を紹介します。
モスクワ音楽院のご協力により開催できた演奏会です。この場を借りてあらためて感謝申し上げます。

 

❖ イベント概要
テーマを「日本の四季」とし、日本の四季を描写した作品で日本特有の情趣を伝えるとともに、新たな日本音楽の可能性を提示する曲を選びました。邦楽の若手演奏家による日本の伝統芸術の継承を海外の方々に広める好機とし、時代に沿ったさまざまな編成での演奏を披露しました。

日時:10月27日(木)19:00開演
場所:モスクワ音楽院ミャスコフスキーホール
出演:福田恭子さん(箏・三絃)
江原優美香さん(箏)
井本蝶山さん(尺八)
正田温子さん(笛)

❖プログラム
1.《春の海》(宮城道雄 作曲 尾花明音 編曲)
箏 :江原優美香
尺八:井本蝶山
笛 :正田温子

2.《助六》より抜粋(三代目桜田治助 作詞 十代目 杵屋六左衛門 作曲)
笛:正田温子

3.《秋の曲》(吉沢検校 作曲 松阪春栄 箏替手手付)
箏〈本手〉:江原優美香
箏〈替手〉:福田恭子

4.《雁》 (山本邦山 作曲)
尺八:井本蝶山

5.《ゆき》(流石庵羽積 作詞 峰崎勾当 作曲)
三絃:福田恭子
笛 :正田温子

6.《竹》(山本邦山 作曲)
尺八:井本蝶山
笛 :正田温子

7.《八重衣》(石川勾当 作曲 八重崎検校 箏手付)
箏 :江原優美香
三絃:福田恭子
尺八:井本蝶山

❖観客の様子・反応
客席は大変静かで演奏に集中ができました。演奏会終了後に感想を伝えてくださる方もいらっしゃいました。
《八重衣》が印象に残ったと言ってくださった方が多かったため、やはりモスクワの聴衆は古典曲を聴く耳が育っていると感じました。アンケートの回答率も多く、観客層や好まれる曲などを知る事が出来たため、次回の参考にさせていただきたいと思います。

❖実施側の感想
沢山のお客様に脚をお運びいただき、約90席が満席での公演となり、大変嬉しく思っております。約二時間の演奏会でしたが、集中が途切れることなく、真剣に聴いてくださっている空気が最後まで伝わってきました。お帰りの際笑顔で声を掛けてくださる方が殆どで、中には日本語や英語で感想を伝えてくださる方もおり、楽しんでいただけたことを実感できました。

 

演奏会アンケート

ご来場くださった皆様にご協力いただき、演奏会の感想をお聞かせいただくアンケートを取りました。
アンケート結果はこちら

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「日本の心」演奏会「和楽器で奏でる日本の四季」チラシ

 

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左から、マキシム・クリコフさん(通訳・演奏会司会)、井本蝶山さん、福田恭子さん、マルガリータ・カラトゥイギナ先生(モスクワ音楽院世界音楽文化センター長)、正田温子さん、江原優美香さん

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