2015年度「アントレプレヌール支援:邦楽科におけるグローバル・キャリア 展開」参加者募集
平成27年度ASAP採択事業 「アントレプレヌール支援:邦楽科におけるグローバル・キャリア展開」
募集は締め切られました。
本プロジェクトには、下記4名が選ばれました(敬称略)。
・江原 優美香(筝曲生田流:修士課程1年)
・佐々木 愛沙(日本舞踊:修士課程1年)
・井本 早紀(都山流尺八:修士課程2年)
・田井 藍古(長唄三味線:修了生、2015年3月大学院修士課程修了)
——————————————————————————-
◆ 邦楽専攻の大学院生・修了生対象 ◆
将来、国外で自主企画による公演を行うキャリア展開を考えていらっしゃる方々へ
「モスクワで自主企画公演の開催をめざす」意志のある方を募集します。
音楽創造・研究センターでは、これから海外でも演奏・公演活動を行う意志をもつ、意欲あふれる邦楽専攻の院生・修了生を対象に、キャリア展開支援を行います。
助成の対象
来年度のモスクワ音楽院主催の音楽祭で、自主企画での出演をめざすか、現地邦楽関係者との合同公演企画ないし教育企画の開催をめざすための事前調査として、今年9月26日の音楽祭「日本の心」開催日前後に訪露し、視察・調査・交渉する際にかかる費用(日本での準備に際する助成は原則として行わない)。【詳細は下記参照のこと】
支援の対象
- 海外で自分の個性を打ち出す演奏会あるいは教育企画を構想し、実現する強い意志のある邦楽専攻の大学院生および大学院修了生(修了後5年以内:2010~2014年度修了生)、計4名。
- これまでに自主企画公演を実施した経験をもつ方。
- 音楽祭主催者あるいは現地ロシア人邦楽奏者の方々と自主的に交渉し、企画立案する意欲のある方。
- 自分で渡航準備(①航空チケット、②宿泊先、③ビザの手続き)を行い、現地集合場所に集まることができる方(海外渡航が初めてでも、相応の準備ができる方)。
※ 7月初頭に予定しております事前説明会で一連の事項について確認します。すべて各自で手続きしていただきます。
※ 上記①~③にかかる費用(ロシア大使館への往復交通費を含)、④ロシア市内移動費、⑤日本国内移動費、の5件の上限支援額は18万円です。超過する場合は、自己負担となります。詳細は7月初頭予定の事前説明会で説明します。
※ 上記のほかに、別途、食事等諸雑費が支給されます。 - 来年度の企画実現に向けて、資金獲得をめざし、自主的に各種助成組織を調べ、申請する意志のある方。
- 申請時、2016年3月末までの期限のあるパスポートをお持ちの方。
- 自分名義のクレジットカードをお持ちの方(上記の渡航手続きや、ロシア滞在先で必要になる場合があります)。
- 音楽創造・研究センターの活動(ウェブページでの情報発信、報告書提出、後輩のアントレプレヌール支援など)に積極的に協力してくださる方。
- 下記のアントレプレヌール支援主旨を理解する方。
- 渡航前に自分のポートフォリオ・サイト(個人Webページ)を作成することができる方(作成方法に関しては、7月初頭予定の事前説明会で説明します)。
- 7月初頭の事前説明会、関連企画に、積極的に参加してくださる方(この時の交通費は支払われません)。
- 事業実施後、大学本部に宛てて、「海外派遣奨学金申請書」(対象:学生)や報告書など、必要書類を速やかに提出できる方。
アントレプレヌール支援の主旨
音楽家のためのアントレプレヌール支援とは、近年、欧米を中心に注目されてきた教育研究領域で、「起業家的な精神とスキルの養成支援」をおこなうものです。既存の枠に留まらない自由な発想をもち、可能性の開拓精神と実現させる行動力をもったアーティストの育成をめざします。
本事業は現在、音楽創造・研究センターで基盤形成をおこなっているアントレプレヌール支援の先行的試行として実施され、プロジェクトへの参加者に下記の支援を行います。
- 「グローバルにキャリア展開するアーティストとしての創造的個性をいかに獲得し、実現するか」、戦略的に構想し、行動に移す契機づくり
- グローバルな舞台で活動・発信するスキルの習得
- 上記舞台での人的ネットワークづくりを通して、演奏機会を自ら開拓する契機づくり
- 上記舞台での自主企画公演を実現するために、助成金獲得をめざす契機づくり
プログラム実施中、これらの目的にねざしたワークショップもおこなう予定です。
旅程予定
2015年 | 9月23日(水) | 東京発、モスクワ着 |
---|---|---|
9月24日(木) | 現地活動①* | |
9月25日(金) | 現地活動②* | |
9月26日(土) | 現地活動③* 音楽祭当日(出演者補佐) | |
9月27日(日) | (現地活動④*) モスクワ発 | |
9月28日(月) | 東京着 |
*調査内容:主催者との意見交換会、邦楽関係者との交流・情報交換、次年度の企画構想のための調査、音楽祭・会場の予備調査
※通訳とセンター・スタッフが上記行程に同行します。
応募方法
- 募集締切:
- 7月5日(日)必着
- 提出書類2点:
- ①申請書、②企画書
申請書、企画書は下記よりダウンロードしてください。
※このリンクを右クリック(Macの場合はしばらくクリック)して、「対象をファイルに保存」などのメニューを実行してください。
- 送付先:
- メールにて下記アドレスまでお送りください。
音楽創造・研究センター(担当:中田) mcar-info@ml.geidai.ac.jp
選考方法および結果通知について
音楽創造・研究センター内審査会で決定します。選考結果は決定後、採用者のみに数日内に通知します。申請書類は返却しません。送付された個人情報を本プロジェクト以外に使用することはありません。
審査基準
・日本の伝統芸能をグローバルに発信する意識や意義をどのように持っているか
・上記と関連して、具体的にどのような構想や問題意識を持っているか
・これまでにどのような活動を行ってきたか
問い合わせ先
音楽創造・研究センター(担当:中田) mcar-info@ml.geidai.ac.jp
モスクワ音楽院世界音楽文化センターについて
モスクワ音楽院世界音楽文化センターでは、日本音楽の紹介に特化した 音楽祭『日本の心』をはじめ、様々な音楽祭・企画を開催しています。昨年末、音楽創造・研究センターでは今年度と同様の支援プロジェクトを実施し、こちらの音楽祭や邦楽レッスンの模様を訪問調査しました。
またカラトゥイギナ先生が3月に来日された際には、 「モスクワ音楽における日本音楽」と題する講演会でお話いただきました。(報告ページはこちら)
こうした一連の流れから垣間見られてきましたのは、世界音楽文化センター関係者の方々が人脈を大切に培われ、現場が紡がれてきた様子でした。同センターで開催されてきた邦楽レッスン・マスタークラス・演奏会・音楽祭はそれらの結実であり、実に23年もの歴史を誇ります。音楽祭「日本の心」は今年で17回目を数えます。外国でこうした高い関心が継承され、大切に育まれた聴衆の耳が存在することに日本から敬意を表しつつ、自分に貢献できることはないか、さらには自分のキャリア展開につながる企画はなにかを考える契機をつくってみませんか?
❖開催音楽祭
- 1999年~
- 『日本の心』(対象:日本音楽)
- 2003年~
- 『音の宇宙』(対象:伝統音楽)
- 2009年~
- 創造プログラム「Potomki Arktidy」(対象:ユーラシア諸国の音楽)
- 2011年~
- 「友人たちと集ろう」(対象:なし、古今東西の垣根をはずし、さまざまな音楽演奏を一同に会する)
❖付属演奏団体
- 「和音 Wa-On」
- 邦楽アンサンブル(箏、尺八、三味線、太鼓)
- 「龍と不死鳥」
- 中国音楽アンサンブル
- 「キャラバン」
- イラン音楽アンサンブル
❖邦楽レッスン
・93年より開講
・ロシア人講師によるレッスンがほぼ毎日開講
・受講生は一般の方々
- 公式ウェブページ
- http://www.worldmusiccenter.ru/about【ロシア語】
- http://www.worldmusiccenter.ru/en【英語】